2009年10月1日木曜日

授業紹介1

リール「留学」記なので、
いちおう、授業の紹介を(笑)


今私が出ているのは、
火曜の午後に開かれているゼミ1つです。
Philosophie morale et politique
(直訳:道徳と政治の哲学)という枠で、
ゼミの内容は、
ヘーゲルの『精神現象学』の一節を起点に、
その射程を現代思想へもひろげていこうというもの。

具体的には、『精神現象学』の中の
「主人と奴隷の弁証法」に関する箇所です。
詳しくはこちらを参照していただくとして。
要は、主人に仕えている奴隷が、労働を通して、
逆に主人を支配する側へまわるというあれですが、
この過程にあるreconnaissance(承認)を、
主なテーマとしています。

9月15日からスタートし、29日は3回目でした。
今のところは(あと2回ほどは)、
先生がヘーゲルのテキストや関連文献の講義を
する予定になっています。
その後は、いよいよ学生たちのエクスポゼ(発表)が
始まります。

エクスポゼのテーマは、二通りの仕方で選べて、
あらかじめ提示された文献リストから選ぶか、
自分の論文のテーマと関連付けたものにするか、
のどちらかですることになっています。

私はいろいろ考えた挙句、
文献リストの中にあった、ポール・リクールの
Parcours de la reconnaissance『承認の行程』を
選ぶことに。

でも日本にいてもヘーゲル哲学は疎遠だったし、
リクールもほとんど読んだことがないし、
えらいこっちゃ。。。と思っていたら。

偶然にも、私と同じ先生に指導を受けて論文を書く女の子が
同じゼミに出ていたので、少し話をしたところ、
彼女もこのリクールの本を選ぶと言っていて、
「もしあなたもこれを選ぶなら、
私が勉強を手伝ってあげられるよ」と申し出てくれて。
そして彼女は先生にも、
同じ本を私と分担することを、提案してくれて。

ほんと感謝です。

前回の授業後に、彼女といろいろ話をしましたが、
明るくてユーモアがあって、感じのいい人です。
すぐに、こちらも気負わずにフランス語で話せるように
なりました♪

さて、肝心の私の初エクスポゼは、11月17日の予定。
それまでにテキストを読んでエクスポゼの構想を練り、
フランス語にしていく作業をすることになります。


そして、もう一つのゼミも、来週の火曜日
10月6日(これは午前)からスタートします。
そちらについても、またそのうちに
お伝えしようと思います。

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