2009年11月19日木曜日

初エクスポゼ終了!

どうやら無事に終わりました。


17日火曜日に、ゼミ内でのエクスポゼを無事に終えました。
とりあえず、よかったよかった。


10月末は、読み上げる原稿作成のため、
半ば引きこもってフランス語と格闘していました。
幸いにも、先生が外国人学生に親切な方だったので、
エクスポゼの2週前に先生に原稿を送っておいて、
1週前に面談をし、修正点のアドバイスをもらい、
修正後にはフランス語のチェックまでしていただきました。


そのおかげもあり、どうにか無事に終了!


ゼミのテーマがReconnaissance(再認/承認)であるため、
私が扱ったのは、ポール・リクールの
Parcours de la reconnaissance(邦題『再認の行程』)。
リクール最後の著作で、亡くなる前年の2004年に出たものです。


エクスポゼは、ベルクソン関連の個所に絞り込んでまとめました。
この個所、ほんの5ページくらいなので、本来エクスポゼするには
ちょっと短いのかもしれませんが、
それでもどうにか、ノルマを満たすA4で9枚ほどのテキストを
フランス語でつくりあげました。


日本ではリクールには触れたことなかったですし、
ですから当然、日本語でも読んだことはありませんでした。
しかも、リクールのベルクソン解釈の仕方が独特で、
かつ、論の進め方にもすごく特徴があるので、
フランス語で読み始めた当初、理解するのにかなり苦労しました。
でもそのおかげで、ベルクソンの記憶理論を読み直すこともでき、
これまで分かっていなかったことが、リクールを通じて
新たに分かるようになった、というのもありましたし、
結果的には良かったな、と思います。
リクールを、もっときちんと読んでみたいと
思うようにもなりました。


ベルクソン研究者がリクールを扱うパターンは、
まだ日本ではそう多くないような気がしますが、
(そして逆もそうだと思います)
でもこの筋、アリだなと思います。


日本にいたときは、リクールを、本を開いたときの
パッと見の印象で遠ざけていたところがありました。
フランスに来たからこその、リクール哲学との出会い。
今後、何らかのかたちで生かせたら…
と考えているこの頃です。


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2009年11月14日土曜日

日本という国

すみません。
のっけから謝りますが、
今日はちょっといつもと違うトーンで。

私はフランスにいても、
ネットで日本のニュースにアクセスしたりしているわけですが、
ちょっと捨て置けない話題を見つけてしまいまして。

新政権に移行して少ししてから、
「事業仕分け」ってものが行われていますよね。
誰が仕分けのメンバーになるならないとかで、
一悶着あったりもしてたみたいですが。

気になったのは、
次世代スパコン開発関連の予算削減。
これって…日本にいる方はどう思って見ていますか??


私は、フランスからテキスト情報だけを読むだけなので、
話題のテンションまでは分からないのです。


でも、そういう方向の議論が出てきてる、ってことで
とりあえず考えてみたとき、
科学技術関連の予算を削るってことが、
日本にとって何を意味しているのかを、
もうちょっと長い目で見てもいいんじゃないか、と
思うんです。

フランスにいてすごく思うのは
(もちろんフランスに限らないと思いますが)、
人々がみんな、日本の技術をすごく信頼していること。
自動車もそうですが、パソコンもデジカメも時計も。
日本に行ったことがない人だって、
日本製のものを愛用していたりします。

でもその一方で、
日本という国は極東の一島国にすぎず、
中国や韓国と区別のついていない人もいます。
日本の製品の愛用者だって、きちんと把握しているとは
かぎりません。
アジア系の住人の中では、中国人の占める割合が高いので、
街を歩いてもしょっちゅう中国人だと思われます。
日本人にたいする認識なんて、そんな程度なんです。

その日本という国が、
『べつにスパコンで一番じゃなくてもよくね?』
みたいな姿勢に、これからずっと転換していったとしたら。
(もちろん、そうはならないのかもしれませんが。)
いくらこれまでの、技術への高い評価があったとしても、
海外での日本の立場が、危うくなるような気がしてなりません。


すみません、なんだかちょっと急に気になったもので…。

*** *** ***

今週末、フランスは少し暖かいです。
こうして寒・暖を繰り返しながら、
だんだんと冬に近づいて行くのでしょうね。

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2009年11月6日金曜日

フランス人の危険な習慣

さて何でしょう?






答えは、


信号が赤でも横断歩道を平気で渡る


でした(笑)



けっこう有名な話なので、
ご存知の方は多いと思います。
パリはもちろん、トゥールでもそうだったし、
たぶん、フランス中でそうなんじゃないかと。


どうも、待っている時間がもったいないと、
フランス人たちは思うらしいのですよね。
車が来ないと分かるやいなや、
当たり前のように渡っていきます。
いやはや、合理的というかなんというか。


そうなると逆に、立って待ってるほうが、
なんだか悪いことしてるみたいな(笑)
私も、いけないという日本人感覚は持っていますが、
まわりに溶け込むために、渡ってしまいます。


そうしたら昨日だったか、
小さい子を連れたお母さんが信号待ちをしていて、
まだ赤のとき、大人が渡り始めたのにつられて、
子供が渡りそうになったんです。

そうしたらそのお母さん、


 だめだめ、青じゃないでしょ?


ちゃんと子供に諭していました。


そうですよね、大人が赤でも渡ってしまうのは、
たしかに、教育上良くない。


・・・と、思いながらも、
今日もやっぱり赤でも渡ってしまう私でした(笑)


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